ゴルファーにとっての飛距離というのは大事なステータスのひとつですが、
ドライバーが飛ばないからロングホールが苦手!
歳をとるたびに飛距離が落ちてる!
などなど、飛距離で悩んでいるゴルファーはかなりいます。
アマチュアゴルファーだけではなく、現在活躍されてる谷原秀人プロも今よりもっと楽に飛距離を出すために、日本一の飛ばし屋といわれている安楽拓也プロに直接レッスンを受けたというエピソードもあるくらいです。
プロアマ問わずゴルフにとってとても大事な「飛距離」ですが、今回はその「飛距離」を決める要素について理論的に理解して、現在あなたが直面している飛距離に対しての悩みを改善する足掛かりとなればと思います。
飛距離を決める3大要素とは
飛距離を決める最も重要な3大要素とは、
- ボール初速
- ボールの打出し角
- ボールのスピン量
と言われていますが、これら3つの要素とは一体どういったものかを知ったうえで、それら要素の関係性と飛距離に対しての影響について見ていきましょう。
ボール初速とは
ボール初速は飛距離を決める上で最も重要な要素で、初速という名の通りヘッドに当たったボールの飛び出していく速さのことを指します。
この初速を決める要素というのが、
- ヘッドスピード
- ミート率
- クラブスペック(ロフト角やヘッド重量・重心位置など)
となり、この初速を求める計算式はミート率×HSです。
よく自分よりヘッドスピードが遅いだろうと思われるシニアゴルファーが自分より圧倒的に飛距離が出ている場合がありますが、それはミート率が高く安定した飛距離を出せている結果ですね。
飛距離を伸ばすためのミート率向上やヘッドスピードアップに効果がある練習法も紹介していますので、あわせてご覧になってみて下さい。
ボールの打出し角とは
ボール打出し角も飛距離を決める上で重要な要因で、この角度は大きすぎても小さすぎても理想の飛距離は得られません。
一般的な男性ゴルファーの平均ヘッドスピードが40m/sであれば、適正な打出し角は13~14度と言われおり、レディース用クラブではメンズ用と比べてロフト角が大きいものがほとんどで、これは平均的な女性のヘッドスピードに合わせた適正なロフト角を設定してます。
ボールのスピン量とは
ボールにはバックスピンが掛かった状態で打出され、その回転量を示す数値です。
一般的に2,000~3,000rpmが理想とされており、この数値が低ければ回転力の弱さからボールが上昇する力にならず落下が早まり、逆に高すぎるとボールが吹き上がってしまい飛距離のロスとなります。
飛びの3大要素とロフト角の相関関係
下の表をご覧ください。
ロフト角 小 |
ロフト角 大 |
|
---|---|---|
初速 | 大 | 小 |
打出し角 | 小 | 大 |
スピン量 | 小 | 大 |
これは各ボール数値とロフト角の相関を表した表です。
ボール初速はインパクトロフトに大きく影響を受けます。上記表にある通り、ボール初速はインパクトロフトが小さくなるほど速くなります。
次に、打出し角もボール初速と同様にインパクトロフトに大きく影響を受けますが、ボール初速とは反対に打出し角はインパクトロフトが大きくなるほど高くなります。
最後にスピン量ですが、インパクトロフトが小さければスピン量は少なく、その分ヘッドからボールへ伝わる力が大きくなる為、初速は上昇しますが、逆にインパクトロフトが大きければ、ヘッドからボールへ伝わる力がスピン量へ伝わり打出し角は高くなりますが、初速は落ちます。
以上の相関性から解るように、ボール初速と打出し角は共に飛距離が決まる要因として重要ですが、インパクトロフトを加味すると相反する関係であることがわかります。
どちらか一方が突出した数値では理想の飛距離は得られません。
では、飛距離を決めるうえでどちらも重要なボール初速と打出し角ですが、どちらを優先すべきなのでしょうか。
飛距離アップにおけるボール初速と打出し角の優先度
ヘッドスピード・ミート率・使用クラブスペックが全く同じと想定した場合の例を各数値の違いと共に見てみましょう。
― HS41m/s ロフト9° 初速59.5m/s 打出し角10度 スピン量2400rpm
― HS41m/s ロフト12° 初速57.8m/s 打出し角14度 スピン量2800rpm
ボールスピードが64m/s以下では、打出し角が14度~16度程度が適正弾道に近くなります。そのため、ロフトが大きいクラブを使用するとボール初速が下がる事が考えられますが、打出し角を優先させるべきといえます。
同じヘッドスピードでボール初速が落ちても、使用クラブのロフトを変えることにより、打出し角を高くすることで飛距離が伸びています。
クラブを変えて飛距離が伸びたという話をよく耳にしますが、これはクラブを変えた結果自分のスイングにあった適正打出し角が得られるクラブを選べている証拠といえます。
結論として、飛距離をアップさせるためにはボール初速の向上(HS・ミート率アップ)が必須といえますが、それと同時に適正な打出し角を得ることもとても重要な要素となります。
まとめ
現状の飛距離に満足できず悩んでる方は、今回ご紹介した飛距離を決める理論を十分理解した上で対策をとってみてはどうでしょうか。HSを上げるための体幹トレーニングや、自分に合うクラブの買い替えなど、飛距離アップに対して様々なアプローチ方法を実践する上で自分に欠けている要素をの数値を今一度再確認し、最高の飛距離を手にしてみて下さい。
今回紹介した理論はクラブや使用するボールなどでも数値が変化して来ます。その中でも、飛距離を伸ばす為の適正なスピン量が計算し尽くされたゴルフボールを下記で紹介していますのでご覧になってみて下さい。
ありがとうございました。